題名 : ぼくんちのクラドセケラ
■内容
シルル町を舞台に繰り広げられる古代生物のコメディファンタジー。
毎回、絶滅したはずの古代生物が「ぼく」らの前に現れ、バトルや人情劇を展開。
謎と不条理とロマンとちょっぴりの恋が織りなす素敵な物語。
■登場人物
・ぼく(小学校3年生=9歳)
どこにでもいるふつうの男の子。
少年野球部に入っている。
得意科目=体育、図画工作、理科。
ちょっとシャイで、それを隠すため強がったりするけど
心根の優しいまっすぐな少年。
家族を含め、周囲の奇特な人々&生物に振り回される日々。
・クラドセケラ(ウミサソリ)
シルル紀あたりにいたと思われる外骨格甲殻類のでっかいやつ。
体長約1.2mで、「ぼく」の身長くらい。
なぜかウミサソリなのに、サメの先祖である「クラドセラケ」の
一文字違いの名(語尾のケとラ)が付いている。(たぶんマチガイ)
「ぼく」の家の冷蔵庫に住んでいる。
無口(あたりまえ)だが、「ぼく」や「ぼく」の家や家族がピンチになると、
とつぜん冷蔵庫にあるエビやらカニやらと合体して、巨大ロボ(生命体?)になる。
その様は「おじいちゃん」曰く「新旧外骨格生物の響宴」だそうだ。
伸縮軟硬自在で、 10mに及ぶ剣のような腕をふるう。
でも実はカンペンやCDケース、ビール瓶など、
外骨格を持つ物体となら何でも合体できる。
・おとうさん
気の良いおとうさんでお酒が大好物。
天然ボケキャラ?
・おかあさん
じぶんちの周辺をリフォームと称して勝手に畑にして編入しちゃうような
肝っ玉かあさん。よって趣味は畑仕事。
少々強引で理不尽にも思える言動が多いが、
悪気はなく、おとうさん同様少々天然ボケなのかも。
・おねえちゃん ネリカ
「ぼく」の8つ上の姉で、現役女子高生(2年)
とても美人。茶髪でミニスカ。でも早くも世捨て人的な雰囲気を持ち、
おとうさんと毎晩くだらない話で盛り上がっては酒をかっくらう。
あとケンカも強いし、タンカを切らせたら日本一。
「ぼく」の友達からは畏怖と憧れの念を以てネリカさんと呼ばれる。
・おじいちゃん
人外の、なんというかネズミのようなタヌキのような
一見可愛らしい小動物だけど、ほんとのおじいちゃん。
ものしりで、元気なんだけどちょっと頑固者なのが玉にキズ。
あとちょっとスケベ。
ときどき意地を張っててもおかあさんに軽くいなされちゃう。
クラドセケラの正体や秘密を知ってるような知らないような?
・サクラ
「ぼく」の近所の幼なじみで学校も同じクラス。
可愛くて明るいコ。でもしっかりもので抜け目なかったりする。
ちょっと耳年増なところも。
・リュウスケさん(32歳)
近所に住む考古学者(古生物学)の青年。
ロンゲで長身、なかなかの男前だけど
職業柄(?)、女性にはあまり縁がないようだ。
でもオタクっぽくはなく、快活明朗でおおらかな性格。
「ぼく」の尊敬する兄貴であり、困った時は相談に乗ってくれる。
フィアットのアバルト500(奇しくもサソリ)が愛車。
タバコはhiliteを愛飲する。
■ストーリー
どこにでもあるありふれた郊外の町「シルル町」
20年ほど前、大型恐竜の化石が発見されたということで
一躍日本全国にその名を知られ、日本の古生物学のメッカとして
多くの研究者が集まった時期があったが、
結局その恐竜化石の単発に終わり、いつのまにか
メディアからも国民からも、この町の名が出ることはなくなっていった。
そんな平凡な町に住む「ぼく」はごく普通の小学3年生で、
おとうさん、おかあさん、姉ちゃん、じいちゃんのいるこれまた普通な5人家族。
でも、ひとつだけどうしても解らない、普通じゃないことがあった。
それは「ぼく」がものごころついたころには
すでに家にいたペットのウミサソリ、「クラドセケラ」だ。
コイツのことは家族の誰に訊いてもその出どころはあいまいで、
おじいちゃんは裏山で拾ったとか、
おかあさんは畑仕事をしてたら土から出てきたとか…
カブトガニのようなザリガニのような、でもそのどれとも違う、
巨大(1.2m)で不思議な姿の生物は、「ぼく」にとって日常であり、
同時に最大の謎だった。
夏の終わりも近い夕暮れ、
「ぼく」がいつものようにこの「クラドセケラ」を
裏山に散歩に連れて行くと、古代沼と呼ばれる小さな池の中から突然
ディメトロドンという図鑑で見たことのある
水陸両棲の大型恐竜が「ぼく」らの前に姿を現した。
「ぼく」は最初、誰かのイタズラか特撮でもやっているのかと思ったけど
ディメトロドンの前をたまたま通りかかった野ウサギが
目にもとまらない速さで丸呑みされるのを見て、
これは作り物なんかじゃない!と、とてつもない恐怖感に襲われた。
じわじわと迫ってくるディメトロドン。
でも恐怖で微動だに出来ない「ぼく」
そんなとき、そばにいた「クラドセケラ」が信じられない光景を見せた。
近くにあったセミの抜け殻や捨てられたペットボトル、粗大ゴミなどを引き寄せ
みるみるうちにそれらと合体していく!
気が付けば体長5mを越す、生物ともロボットともとれない不思議な姿になって、
目の前のディメトロドンと対峙していたのだ。
あとはもう、ジュラシックパークの世界だ。
ディメトロドンがクラドセケラの足に噛み付いたかと思ったら、
クラドセケラの剣のような丸太のような長い腕がディメトロドンの腹をぶっとばす。
そんな戦いが3分くらい続いただろうか?
「ぼく」らを襲ったディメトロドンはそこにひっくり返って失神していた。
ある夏の日の出来ごとだった。
2008年01月13日
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