話の本筋以外の山下達郎や矢沢永吉のサブエピソードが面白かった。
ゼロ年代、製作現場ではなにがおこっていたか?(J-POP論最終回)
http://bungeishi.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/j-pop-a655.html
↑これぜひ読んでほしいな。
以下に私が衝撃だと思った点のみを挙げるよ。「昔はレコード用のアナログマスターをそのまま事務的にアナデジしたデジタルマスターをCDのマスターにしていた。
レコーディング業界用語で「いってこい」というヤツだ。
で、これは全体的に音圧が低くてガッツのない、ショボーンとした音なのね。
なぜならレコードに刻まれたときに威力を発揮するようにつくられたマスターを元にしているためだ。」
昔はマスタリングをしていなかったんですね...。
「CDはCD向けにデジタルマスタリングする、
という工程が常識となった。だが、それもここ10年ぐらいの話だ。」
びっくりだよ。60年代とか70年代のものは音圧ないなと思ってたけど、
結構最近までマスタリングしてなかったなんて...。
加えて衝撃だったのは山下達郎がProToolsを導入したときのエピソード。
「最初はデジタルだからPro ToolsもPCM-3348も同じだろうと始めたんだけど、とんでもなかった。」
「音をいくら重ねてもああいう厚みがでないんだよ。
音が渾然一体にならないんだ。
アナログの時代の音がCDよりよく聴こえる場合があるのは
アナログ時代は入れられる音の情報量が今より少なかったために
音が圧縮されたり歪んだりしたの。
でもその歪みが音のガッツとして良い効果を生んでたわけ。
ところがデジタルにはそういうアナログ的な歪み感がないから、
どんなに音量があっても音にアナログ的な疾走感がでないんだ。
だからアナログ時代には誰にでもできた音像が今はもうできない。
我々の時代のロックンロールのグルーヴは今の尺度からみれば
劣悪な機材を使った情報量の少ない音だった故に、
すごく凝縮されて爆発して生まれたものなんだよね。
それがデジタルではつくれないの。
とくにハイエンド(高品位オーディオ)になるほどね。」
ここまで大変だったなんて知らなかったよ。
よくサンレコでやってるけど。
SONY PCM-3348 をシミュレートするVSTプラグイン出ればいいのにね。
そういう問題じゃないのかな?
そう考えると、
全トラックにアンプシミュレータ挿すのは
SONY PCM-3348 をシミュレートするのに近いかもね(笑)。
「それは中田さんのみならずこの10年、
レコーディング現場ではみんな悩んできたことなのだ。
このような大変化の波に独り果敢に立ち向かった男がいる。
矢沢永吉だ。矢沢はやはりPro Toolsの、
異常にクオリティの高い音にロックンロールを感じなかったようだ。
ちなみに矢沢は97年のアルバム「YES」以来、自身の手でデータを打ち込み、
コンピュータミュージックに挑戦している。使用しているシーケンス・ソフトはCubase VSTだ。」
矢沢永吉がCubase使ってピアノロールをポチポチやってるなんて!
本日最大のびっくりだよ!
では、これからどうなるのだろうか?
アナログ時代に戻るわけはないから、これからもっと驚くことになるだろうね。
CPUはもっともっと高速になるから24ビット192kHzなんてよりももっと音質良くなって
128ビット640kHzとかで録音するようになって
ARの拡張現実が進化して「現場」を「再現」することが
当たり前になってきて(なぜかっこ書きにしたかはわからないが)、
映像の解像度とサウンドの解像度が極限まで上がり、
立体の歪みがなくなって人間の視覚で得る情報と大して変わらない、
もしくは視覚で得る情報より鮮明になると
それを観たり、聴いたりしているだけで
脳内にエンドルフィンが分泌され、
拡張現実の世界のなかに浸っているだけで
セロトニンが脳内で満たされ...。
CPJ:脳内麻薬物質まとめ
自分自身3324(48の前の機種)がスタジオに入って来る頃にスタジオに出入りし始めたので、読みながら色々と思い出してました。
3324などデジタルMTRが入ってきた頃、やっぱりダビングしても音が劣化しない!とアリガタがった物ですが、やはり音のサチュレーション具合でアナログ・テープの方がガッツが出る!って事で当時のエンジニアさん達は嫌がっていましたね〜。
3324にしても48にしても、結局は良いアナログ卓を通すので、PT内部完結全盛の今の時代に比べたら良い感じのサウンドだったかも知れませんね。僕はPSPのVintageWarmerを前に脇役トラックには殆ど刺していたりします。立たせたいトコロだけ今どきのデジタル系コンプ&EQで処理とかですが、やはりそうなると「馴染む」感じは皆無ですよね。最終的にSSLのEQ通したりして・・・。
個人的には高音質化はもう要らないかも・・・と思っていたりします。96K24bitで多チャンネル化する方が臨場感とかあるのかと。
PCM-3324 とか PCM-3348 とSSLで録音してみたいなぁ。
でもあれで録っても残念ながらロックにはきこえないなあ。
ところで、この記事ソースの人、おもしろい文章書いてるね。
童貞ミュージックとヤリチンミュージック、めちゃわらた。
「音楽の世界にはときどきどうしようもない「天才」がいて、両方を完璧に兼ね備えた世界を描いてしまう者がいる」
のあたりも相当面白かった。
http://bungeishi.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/part9-e9ca.html